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石畳玄関と大広間の家

古民家再生の工事プロセス

1-1.着工前(外観)

想い出のたくさん詰まった大切な住まいを、これからも長く住み続けられるよう再生します。
建物周辺の状況も確認しながら、より良いご提案ができるよう検討します。

1-2.着工前(内部)

工事に先立って、県認定の木造住宅耐震相談士耐震診断を行います。
補強が必要な場合は、強度目標値を設定して計画します。安心の設計施工です。

1-3.着工前(構造材)

古民家の魅力は、なんといっても、その迫力ある構造材です。
太くてたくましい大黒柱。黒くいぶされた丸太梁。
何百年もかけて強度を増していく木材の魅力を、最大限に活かします。

2.内部解体

工事の始まりです。畳を上げ、傷んだ部材を撤去します。
全面基礎工事を行う場合は、まず床組みを解体し、基礎工事完了後に復旧または新設します。

3-1.掘削

基礎の計画高さに合わせて地面を掘り下げます。コンクリートの重さも考慮して土量を調整します。
新築時のように大型機械は使えません。手作業になることもあります。

3-2. ジャッキアップ

不同沈下のある場合など、かさ上げが必要な場合は、この時点でジャッキアップします。精度が問われるところです。

3-3. 基礎配筋

隠れる部分こそ手は抜けません。上下ダブル配筋の頑丈な基礎です。
通常、新築でもシングル配筋にすることが多いのですが、新築と違い地盤改良が難しいため、その分基礎の強度を上げます。状況に応じて他の工法を採用することもあります。

3-4. コンクリート打設

あらかじめ土台を新設し、アンカーを設置しておきます。新築の場合とは順序が逆になるため、綿密な工程管理が必要になります。

3-5. 基礎完了

これで一安心。コンクリートの強度が上がるのを待ちます。
コンクリートの厚さはなんと220mm
事前に重さ対策もしています。

4. 建て起こし

傾いた家を、ワイヤーを使って建て起こします。
ここで無理に起こさないことも重要です。長い時間をかけて変形した部材が、悲鳴を上げない程度にとどめます。

5. 外部足場

いよいよ外壁の工事に入ります。安全対策にも注意を怠りません。

6-1. 外部解体

年月の経過で、色褪せ傷んでしまった外壁を、丁寧にめくります。
ここで、隠れていた柱や梁などの状態をチェックしていきます。

6-2. 外部解体

状態の悪い部材は、選別して撤去したり補強したりします。仕上がりを綺麗にするためにも重要な作業です。

7. 金物補強

部材の接合部を金物で補強します。耐震性を向上させるために、現在の耐震基準に近づけます。

8. 外壁耐震補強

耐震補強でもっとも効果の高い部位が外壁です。強度はもちろん、劣化の軽減も考慮して、最新の耐震ボードを使います。

9. サッシ取り付け

昔ながらの木枠も味わい深いですが、省エネを意識してアルミサッシに変えられる方が多いです。高断熱サッシも各種ご用意しています。

10. 透湿防水シート

雨水の侵入を防ぐことも必要です。大切な家をしっかり守ります。

11-1. 外壁サイディング

和風の家も、モダンな家も、様々なデザインに対応できます。お好みに応じて外壁材を選定します。

11-2. 外壁塗装

古い部分と新しい部分が馴染むよう、色合わせをします。職人の腕の見せ所です。

12. 内部洗い

長年の汚れを綺麗に落とします。この後、外部と同様に色合わせをして仕上げます。

13. 床組み

沈下していた床も、新築同様の精度に戻ります。
内部の工事が始まると、だんだん実感が湧いてきます。

14-1. 壁下地

間仕切り壁が増えていき、設計通りの間取りが出来上がっていきます。

14-2. 壁下地

間仕切りが出来てくると、断熱材や電気配線も増え、だんだん部屋らしくなっていきます。

15-1. 内部耐震補強

構造計算に基いて、耐力壁を配置します。最新の耐震ボードで頑丈な家づくりが進みます。
家の構造に合わせて、様々な工法の中から、より良い補強方法を選定します。

15-2. 内部耐震補強

特許工法も積極的に採用し、専門の研修を受講して施工しています。

16-1. 設備配管

建物は古くても、工法や設備は最新です。機能性を求める現代人も納得です。

16-2. 電気配管

和室の耐震補強は特殊です。配管を隠すのにも工夫が必要です。

16-3. ユニットバス設置

新築なら簡単に納まるものも、場合によっては加工が必要になります。事前のチェックを忘れてはいけません。

16-4. 流し台設置

ここまで来ると間もなく完成。給排水のチェックを行い、各種申請手続きの確認をします。

17-1. 左官

和室には欠かせない塗り壁。手間暇はかかるけど、本物にこだわりたいところです。
お好みに応じて乾式工法もあります。

17-2. 玄関石張り

いよいよ最後の仕上げ。家の顔となる玄関。人それぞれ、こだわりはいろいろです。

18. 完成

まるで新築。大切な家族の想い出を残しながら、新しく生まれ変わりました。想いが深い分、感慨もひとしおです。