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台風に強い家とは?住宅でできる対策・雨戸がない家の備えまで解説

近年、日本では大型台風の発生が増え、「これまで大丈夫だった家でも被害に遭う」というケースが珍しくなくなっています。
「自分の家は台風に耐えられるのか」「雨戸がないけど本当に大丈夫?」と、不安を感じている方も多いのではないでしょうか。

台風対策というと、特別な設備が必要だと思われがちですが、実は日常的な点検や工夫でできることも多くあります
また、新築時であれば、設計段階から台風に強い家づくりを考えることも可能です。

この記事では、「台風に強い家とは何か」という基本から、家庭でできる対策、雨戸がない家の備え、新築で意識したいポイントまで、住宅の視点でわかりやすく整理します。

台風に強い家とは?まず知るべき基本ポイント

台風の被害が起きるメカニズム

台風による住宅被害は、主に以下の要因が重なって発生します。

  • 強風による屋根材・外装材の飛散
  • 飛来物が窓や外壁に衝突する被害
  • 豪雨による雨漏り・浸水
  • 排水不良による逆流や床上浸水

特に被害が集中しやすいのが、窓・屋根・外壁・雨樋といった外装部分です。
これらは台風の影響を直接受けるため、対策の優先度が高い箇所と言えます。

家の「耐風性能」を高める考え方

台風に強い家を考えるうえで重要なのは、単に一部分を強化するのではなく、家全体で風に耐える仕組みを整えることです。

  • 建物の強度(耐風性能・耐震性能)
  • 屋根材の固定方法や外壁の施工精度
  • 窓や玄関など開口部の強度

これらがバランスよく整っていることで、台風時の被害リスクを抑えやすくなります。

新築・既存住宅でも対策が必要な理由

日本では、台風の進路や規模が変化し、これまで被害の少なかった地域でも強風・豪雨に見舞われるケースが増えています。
新築・既存住宅を問わず、「これまで問題なかったから大丈夫」と油断せず、備えを見直すことが大切です。

家でできる台風対策|普段から備えておくこと

① 窓まわりの補強

住宅の中で、最も破損しやすく、被害が拡大しやすいのが窓です。
飛来物によってガラスが割れると、室内に風雨が吹き込み、被害が一気に広がります。

まずは、窓まわりの状態を確認し、対策を考えましょう。

② 外部設備の点検

台風前には、次のような点をチェックしておくと安心です。

  • 雨樋に落ち葉やゴミが詰まっていないか
  • 外壁にひび割れや剥がれがないか
  • 屋根材が浮いていないか、ズレがないか

小さな劣化でも、台風時には大きな被害につながることがあります。

③ 排水まわりの確認

家の周囲や敷地内の排水経路が塞がれていると、豪雨時に水が溜まりやすくなります。
側溝や排水口は、定期的に清掃しておきましょう。

④ 停電への備え

台風時は停電が発生しやすいため、以下の備えも重要です。

  • 懐中電灯・ランタン
  • モバイルバッテリー
  • 非常用電源

「家が無事でも、生活が止まる」ことを想定しておくと安心です。

雨戸がない家の台風対策|今すぐできること

① 窓ガラスの強化

雨戸がない家では、窓ガラスそのものの対策が重要になります。

  • 飛散防止フィルムを貼る
  • 補助錠を使ってサッシの固定力を高める

ガラスが割れても、飛び散りを抑えられるだけで被害は大きく軽減されます。

② カーテン・ブラインドを閉める

意外と見落とされがちですが、カーテンやブラインドを閉めておくことで、ガラス破損時の飛散リスクを下げる効果があります。

③ シャッターがなくても使える外部対策

養生テープは「割れにくくする」効果は限定的ですが、飛散防止の補助として使うことはあります。
より現実的な対策としては、合板などで外側から仮補強する方法が、防災ガイドでも紹介されています。

④ 雨戸の代わりに検討できる後付け商品

後付けで導入できる設備としては、

  • 手動・電動シャッター
  • 強化タイプの面格子

などがあります。住宅会社のHPでも紹介されることが多く、雨戸がない家の選択肢のひとつです。

新築における台風対策|建てる前からできる備え

① サッシ・窓性能の強化

新築では、耐風圧性能の高いサッシや、複層ガラス・強化ガラスを選ぶことで、台風時の安心感が高まります。

② 屋根・外壁の仕様

屋根材の種類だけでなく、どのように固定されているかが重要です。
また、防水シートの施工精度も、雨漏り防止に直結します。

③ 雨仕舞いの設計

軒の出や屋根勾配、開口部の防水処理など、雨をどう逃がすかという設計は、台風対策の要です。

④ 地盤と浸水対策

ハザードマップを確認し、基礎の高さや排水計画を考慮することで、浸水リスクを抑えやすくなります。

窓・開口部が最重要になる理由|台風被害の多くがここに集中

窓破損による二次被害

窓が割れると、室内の気圧が変化し、屋根が吹き上がる可能性があります。
また、大量の雨水が侵入し、床や壁の損傷につながることもあります。

窓対策が家全体の台風性能を左右する

耐風性能は、「構造」だけでなく「開口部」を含めて考える必要があります。
そのため、最近の住宅では窓性能が特に重視されています。

台風に強い家にするための外装メンテナンス

屋根の点検

  • 棟板金の浮き
  • 釘の抜け
  • コーキングの劣化

外壁の点検

  • シーリングのひび割れ
  • 塗装の防水性能低下

ベランダの排水対策

排水口の詰まりは、室内への浸水を引き起こす原因になります。

台風対策としておすすめの設備・仕様

耐風シャッター

後付け可能で、飛来物対策として有効です。

強化ガラス・防犯ガラス

台風時でも割れにくく、安心感があります。

屋外収納・カーポートの固定見直し

飛ばされやすい設備は、固定方法を再確認しておきましょう。

台風時の当日の行動チェックリスト

家の外でやること

  • 飛ばされる物を片付ける
  • シャッターや雨戸があれば閉める

家の中ですること

  • 家電のコンセントを抜く
  • 窓・カーテン・玄関をしっかり閉める

停電・断水に備える

  • 水・食料
  • モバイルバッテリー
  • 予備照明

まとめ|雨戸がなくても家の台風対策はできる

台風対策の基本は、窓・外装・排水の3点です。
雨戸がない家でも、できる対策は多く、事前の備えで被害を大きく減らすことができます。

新築時には、窓性能や屋根・外壁、雨仕舞いを重視することで、台風に強い家づくりが可能です。
日頃から点検とメンテナンスを行い、台風に備えることが、安心して暮らすための第一歩と言えるでしょう。