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杉の無垢材の天板が浮いているように見えるキッチン

このキッチンは50㎡ほどの独身もしくは二人暮らし用のマンションをフルリノベーションした事例です。

独身もしくは二人暮らし用のお部屋でしたので、それほど大きなキッチンは必要でなく、コンパクト且つシンプルなつくりを考えたキッチンです。

ただそれほど広くないマンションですから普通の大手キッチンメーカーの小ぶりなキッチンではどうしても無機質になりがちです。
そこで、天板は杉の無垢材3枚を接ぎ、1枚の天板に仕上げています。自然素材なのでかなりの存在感です。
一方、無垢材をキッチンの天板に使うとなると水仕舞いが心配ですが、かといってウレタンを厚く塗ると木の風合いや手触りを味わえなくなります。そこでそれらを損なわず、水も染み込まないような仕上げをしています。

コンロはIHを採用。なおかつ調理で油や煙がリビング側に飛散しないよう壁付けとしました。
大手キッチンメーカさんの場合、二列型のセパレートキッチンになると何故か価格がグッと上がるのですが、オリジナルキッチンなのでそれほどの価格アップもありません。

たまたまマンション一室全体のフルリノベーションでしたので、キッチン以外にもある程度予算が必要でした。
そこで、杉の無垢天板の下のキャビネットは、コストアップの要因となる引き出しなどを設けず簡素な作りにしました。キッチン本体と背面側のIHコンロ兼収納部分、レンジフードも含めて70万円程度に収まっています。

このようにフルリノベーションの場合、工事全体の中で予算を各部位に効率よく振り分け、インテリアデザイン的にもキッチンそのものを家具のひとつとして成立させられるのは、オーダー・オリジナルキッチンならではなのです。